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国を守るためのレーザー兵器がないことで政府が告訴される
南イスラエルの人々がパレスチナからのロケットを防ぐためのレーザー兵器を熱望しているそうで、配備をしなかった政府を訴えているとのこと。 日本のような平和な国ではなく、本当に命の危険にさらされているため、確実な防衛ができる兵器への期待がかなり高いようです。 (中略) イスラエル軍はレーザー兵器は今のところSFで、現実世界に配置するための準備はまだ整っていないと述べています。しかし、市民がハマスのロケットにより被害を受けるという事件もあり、防衛用のレーザー兵器を配備していないことで首相や防衛大臣を法廷に訴えたそうです。 この訴訟を適当だとしている法律相談所もあり、相談所の管理者はレーザー兵器の能力については多少疑問を持っているようですが、以前の3分の1の価格で建設でき、無限の防衛を得られると主張しているそうです。 イスラエル人も案外馬鹿であるな。 とはいえ、やはり、レーザー兵器だとかビーム兵器だとか、あるいは、もっと抽象的に『最新技術を駆使した秘密兵器』だとかというものには、単純に期待をかけすぎてしまうところがあるのかもしれぬ。 余も、今でこそ、「大事なのは兵站とそれを支える国力だろ。バッカじゃね?」と即座に可愛げのない思考をしてしまうが、ガンダム世代であり、仮想戦記世代であるからして、無敵の超兵器で一発逆転みたいな話には、やはり、少しあこがれのようなものをもってしまうというものである。 そこで、イギリス紳士的に、逆に考えた結果、この無限の防衛力を備えるためには、イスラエルのレーザー兵器がどれほどのものだったら大丈夫なのか考えてみたいと思う。 無限の防衛力というからには、ニュース中にもあるような、ロケット弾の他に、対地ミサイルであるとか、砲撃なども防ぐ必要があるであろう。 逆に、他国に対する攻撃については、特に考慮する必要はあるまい。 訴訟を起こした者としては、やはり、日常生活を脅かす散発的なロケット弾攻撃をなんとかして欲しいというのがメインであって、イスラエルに近づく敵軍を全て燃やしてしまえとは考えておらぬはずである。 以上のことから、無限の防衛力システム(仮称)は、以下のような要素で構成されるはずである。 1.中東諸国ほぼ全土を覆う警戒システム 全世界、と景気よくいきたいところであるが、とりあえず、前触れなしに突然攻撃してくる可能性がある国ということで、中東諸国に絞った。 ミサイルの発射、砲撃などを常時監視し、弾道を常に捕捉しておける必要があるだろう。 その規模からして、現在の技術で実現するとすれば、偵察衛星による監視システムということになるだろう。 ただし、当然ながら、イスラエル本土に近ければ近いほど、短時間での高精度な弾道捕捉が必要とされるため、偵察衛星だけでは実現できないかもしれぬ。 よって、近距離向けに、地上に設置する監視基地も必要になる可能性が高い。 また、現行の技術では、砲弾の捕捉、迎撃は困難であるとされておる。 その点もなんとかせねばならない。 2.正確無比な自動照準システム 警戒システムが完璧となれば、次は、その情報を元に、レーザーを発射するシステムが必要である。 これは、当然ながら、2発や3発が同時に飛んできたからと言って、一度に1発しか対応できないというのでは話にならぬ。 また、ロケット弾は非常に近距離から使用されるため、発射から着弾までは1分もかからぬはずである。 警戒システムからの通知から、遅くとも30秒以内に、ロケット弾に対して正確な照準を行なえるシステムである必要があるだろう。 3.レーザー砲自体の性能 当然、ミサイルだろうが砲弾だろうが一発で消し飛ばす威力が必要である。 また、複数目標に対応するため、連射性能が高いか、もしくは、大量のレーザー砲を設置する必要がある。 複数設置の場合、自動照準システムとの連動にあたっては、ネットワークの構築に細心の注意が必要であろう。 南アフリカで、対空砲を後付で自動化したら、何のトラブルで、近くの兵隊さん(当然味方)をひたすら撃ちまくったという事件があった。 通信速度、通信精度のみならず、敵の攻撃も考えられるので、冗長性も必要であるな。 4.ランニングコスト 世知辛い話になるが、上記の3点を完璧に満たしたとしても、運用にあまりにも金がかかる場合、いかにイスラエルには世界中からユダヤマネーが集まっているという陰謀論を信じたとしても立ち行かないことになる。 また、無限の防衛力というからには、少々、通商破壊やら、経済封鎖やらをされたところで、元気に動作してくれなくては困る。 まあ、なんというか、やっぱり訴訟した奴は馬鹿なんじゃね? という結論にならざるをえない。 現在の技術で頑張って実現するとしても、以前の施設の1/3の費用で、などというのは絶対に無理な話である。 これなら、イスラエルの総力をあげてバリア(アニメなどで見る理屈はわからぬが、何でも防ぐあれ)を開発したほうが夢があってよいと思う。 ただし、割合と簡単に実現可能なプランもないではない。 イスラエル以外の中東諸国全部を核ミサイルで焼き払ってしまえばよいのである。 幸い、イスラエルは核兵器を保有しており、実行は容易だ。 これで、ロケット弾やらミサイルやらは心配しなくてよくなるが、新たな心配が生じるのは言うまでもない。 ところで、ユダヤ教を中心とした神の国だと思われているイスラエルだが、実際は、右翼も左翼もおり、中には「約束の地に帰ってきたのに変なアラブ人とかがいるのは、我々が完璧にユダヤ教の教義を守っていないからであって、みんなが完璧に守ればフラグが立って、即地上の楽園になるはず」という愉快極まる思想の人々もおる。 この連中の面白いところは、「軍隊に入ると教義を守れないので兵役は拒否する」と主張しておるところである。 ここまで極まっておると、ある意味無害になるということであるな。 最後になんだかわからなくなったが、まあ、ようするに、無限の防衛力を得るには、無限の国力とか無限の技術力とかを持つか、そうでなければ、自分ら以外皆殺しにするかしかないという事である。 複雑なことを単純にするには、倫理的な困難が付きまとうわけである。 SPQEにより承認 書記:総統
by soutou_d
| 2008-03-14 20:21
| 時事、政治
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