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台風が10個ばかり日本上陸したと思ったら、今度は新潟に震度6の地震が3回起きたりして、天変地異が起こりまくりの昨今である。
菅直人の奴も、思わず「昔なら元号を変えるところだが、とりあえず政権交代」などと自分のサイトに書いたりして、案の定、不謹慎だ、と叩かれまくる有様だ。 カイワレを食っていた頃の輝きはどこへ行ったのか。 ていうか、天変地異が多いから元号変えるって、お前いつの時代の人間だ。 と、思ったが、未納三兄弟とか言ってたら自分が未納だった事件にて失脚した後、何を思ったかお遍路さんになって頭を丸めていたりしたわけで、これは、政争に敗れると頭を丸めて出家し、時機をみて還俗するという、鎌倉や室町あたりの武家の人のようである。 もともと古臭い男なのかもしれぬ。 ところで、何があってもとりあえずコメントには自分の主張したいことを入れる(菅の場合は『政権交代』)というのは、ローマの昔から行なわれている伝統的な技法である。 ローマは、第二次ポエニ戦争に勝利し、カルタゴに対して多額の賠償金を科し、海軍を事実上解体した上で、許可無く交戦する事を禁じた従属同盟を結ばせた。 これでめでたしめでたしといけばよかったのであるが、ローマ側には、根強くカルタゴ壊滅を主張する勢力がかなりいたのである。 それまで、ローマは敵国を合併吸収したり、あるいは、ローマ主導の同盟に参加させることはあっても、完全に滅ぼすということをあんまりやっておらぬ。 しかし、ハンニバルはアルプス越えてやってきて、16年間長靴の上から下まで暴れまわり、一時は首都ローマ目前まで迫ったりしたのであり、ローマではなかなか寝付かぬ子供に「ハンニバルが戸口まで来ていますよ」と言っていたというから、ハンニバルは妖怪か何かのような扱いである。 それだけ、ローマ市民が感じた恐怖は大きなものであったと言える。 カルタゴ壊滅を主張する勢力としては、いくら、カルタゴがローマに楯突くだけの力を持たぬようにしたとしても、依然、農園経営による経済力を持ち続けており、なによりハンニバルを生んだカルタゴという国が存在する限りは枕を高くして眠れない、というのが正直なところであろう。 穏健派は当然ながら、これまでのやり方を変えるべきではないと思っていたのだが、急進派は執拗にカルタゴを滅ぼすべきだと主張したわけである。 この急進派の中心的な人物が、マルクス・ポルキウス・カトー、いわゆる大カトーである。 BC234 ~ BC149年 政治家、文人 ラテン散文文学の祖 ※画像は、カルタゴ壊滅に執念を燃やすカトー氏(想像図) 大カトーは、もともと能弁なことで知られていたが、対カルタゴ政策に関してとった手法が「カルタゴは滅ぼされるべきである」と何か発言する度に言うことであった。 何か発言する度に、ということは、カルタゴのカの字も出ないような議題の時にも、発言をする機会さえあれば、最後に「カルタゴは滅ぼされるべきである」とつけたということである。 予算を審議していても「とはいえ、カルタゴは滅ぼされるべきである」、ギリシア出兵についての審議でも「ついでに、カルタゴは滅ぼされるべきである」、公衆浴場の建設に関する審議でも「スレとは関係ないけど、カルタゴは滅ぼされるべきである」と、結論はすべてそれである。 しかし、この実にうざったい手法は、それほど効果を上げなかったようだ。 確かに、ローマはカルタゴを滅ぼしたが、塩の人によれば、それは、極力、敵国を存続させ、防衛費浮かせてヒャッホイという今までの基本政策が、相互の理解なくして成立しないことをローマが気付いた為である。 とはいえ、結果的にローマはカルタゴを滅ぼす事になったのであるから、一定の効果があったと言えなくもない。おそらく、菅直人も、そういう、地道に場の空気を作っていくぐらいのつもりで何がなんでも「政権交代」と言っておるのであろう。 いずれにせよ、菅の奴は、鎌倉時代どころか、紀元前の男というわけであるな。 とはいえ、当サイトは寺好きサイトである。 SPQEにより承認 書記:総統
by soutou_d
| 2004-10-26 18:16
| 時事、政治
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