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巡回路
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余は、仮の仕事でプログラマをしておるので、比較的関心のあった事件ではある。
とはいえ、この件は、有罪になっても仕方がないと考えておる。 よく勘違いされておるのだが、裁判所は、量刑をするところではなくて、事実を争うところである。 検察は「これこれこういう事実があるので、このくらいの刑罰が適当である」と主張し、被告側は「その事実は、これこれこういう理由から事実無根なので無罪である」と主張した上で、実際のところどうなんだというのを争うのである。 その結果、裁判所が「これとこれは事実だけど、これは事実じゃないっぽいので、このぐらいの刑になります」と言うのがいわゆる判決である。 この事件について、winny開発者逮捕の頃からよく言われていたのが、いわゆる、自動車の理論である。 自動車が交通事故を起こすからといって、メーカーが訴えられるのか、というものである。 これは、三菱自動車の例を挙げるまでもなく、訴えられる場合もある、と回答して終わってしまうのであるが、それではあまりにも素っ気無いので、条件を追加しよう。 「機械工学的に問題のない構造を持つ自動車を製造したメーカーは、その自動車の起こした交通事故によって、被害者から訴えられるだろうか」 もちろん、それはありえない。 ありえないが、この例え話は、この事件とはまったく無関係である。 検察が争おうとしていた事実は、「違法(著作権違反)なソフトの交換に使われているのを知りながら、使い易くするためにバージョンアップを繰り返した」だからである。 したがって、改めて、自動車に例えれば以下のようになる。 「カンガルーバーが人を轢き殺すのに便利だという評判を聞いたメーカーが、ユーザーのニーズに応えてカンガルーバーを強化したりトゲトゲにしたりしたデスレース仕様のモデルを販売したら被害者から訴えられるだろうか」 なんとなく訴えられそうである。 実際、この件でも、罰金だけながら有罪判決が出た。 まあ、ようするに、自動車だ包丁だと言ってる輩は、問題をまったく理解していないのである。 それでは勝てる裁判にも勝てないというものだが、どうも、冷静であるべき弁護士の話を聞いても、著作権違反を蔓延させる意図がどうのこうのと言っていて、やっぱり的外れである。 金子氏は弁護士を変えたほうがよいと思う。 余としては、すでに立件されたWinnyによる著作権違反事例がある以上、無罪は難しいのではないかと思う次第であり、仮の仕事もやりにくくなったと思っておるところである。 まあ、そんなことより目の前の納期である。 SPQEにより承認 書記:総統
by soutou_d
| 2006-12-18 21:32
| 時事、政治
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