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少し前に、無防備地域宣言を地方自治体で出そうという運動が流行った。
当然ながら、平和主義を標榜する当協会の脳内元老院議会においても賛成多数にて、元老院勧告を発令するまでとなったが、残念ながら、脳外では、こうした運動もむなしく、無防備地域宣言を採択した地方自治体は無かったようである。 とはいえ、これは広く国民の理解を得られなかったのが問題だったのであって、無防備地域宣言自体が間違っていたわけではないはずである。 概して、こうした運動は、理念だけが先走ってしまい、どんなに運動に力を入れても、一般市民は「なんだか必死だな」と思うぐらいであり、うざい訪問販売ぐらいにしか考えないものである。 そもそも、無防備地域宣言をすることによるメリットが、「平和な世の中を作る」だとかいう抽象的な表現であるため、いよいよもって、無理解な者どもは新手の宗教ぐらいの扱いしかしないのである。 無防備都市宣言の採択を目指すならば、単純かつ具体的な、サルでもイヌでもヒメホソハマベゴミムシダマシでもわかるメリットの提示が必要である。こないだ宣伝相の野郎が言っていたのだから間違いない。 無防備地域宣言によって「平和な世の中を作る」効果が得られるのは、これまでの運動で散々主張されてきたように理の当然であるわけであるが、そうした結果に至ることができる具体的な有用性について解説していきたい。 なお、『敵』と表現するものは、特定の国家や民族を想定したものではないことを先に言っておくものである。 決して中国ではない。 ホントだぞ。 1.敵が疑心暗鬼になる 三国志に空城の計という計略が登場する。 蜀の諸葛孔明と、魏の司馬仲達の幾度かの戦の際、孔明が不利となり敗走を余儀無くされたことがあった。 ようやく城まで逃げ戻った孔明であるが、仲達の軍勢が城まで押し寄せるのも時間の問題であり、城の防備もままならない。 そこで、孔明は一計を案じ、わざと城門を開け放ち、鐘楼の上で琴を弾いて仲達を待ったのである。 やがて、仲達が現れるが、あまりの無防備さに驚き、結局、何かの罠ではないかと警戒して攻勢を断念して軍勢を引いてしまったのである。 しかし、それこそが孔明の狙いであり、その隙に、さっさとトンズラこいて無事生還を果たしたわけである。 別に敵が迫っているわけでもないのに、突然、無防備地域宣言をするというサプライズな行動は、敵を驚愕させ、何を考えているのかわからない連中だという、ある種の恐れを抱かせるに充分なものである。 無防備地域宣言採択運動によって、空城の計と同様の効果が得られるのは明白だ。 疑心暗鬼になる敵軍指揮官(想像図) 2.消耗戦に引き擦り込める 空城の計というのは、三国志を題材にした演劇であれば、必ず登場すると言ってよいほどの有名なものであり、そもそも、三国志は敵の方が本場である可能性が高い。 この計略は早晩見破られ、実際に無防備であると判断して、大都市を占領せんと、主力を都市に進めてくるであろう。 それが第二の策である。 第二次世界大戦において、独逸第三帝国が敗北した理由は軍事マニアであればいくつでも挙げられるが、その中でも、「ちょっと、それはまずかったんじゃねえの」と評判なのが、スターリングラード攻防戦である。 これもまったく有名であるからして、現代においては、うかつに都市部に軍を進めたりはしないのが常道である。 先のイラク戦争においても、米軍は、散々野戦で敵主力をボロボロにし、ついでに、空爆で防衛施設という施設をメタメタにしてからようやくバクダッドに進軍した。 しかし、前述の通り、無防備だと思っているのだから、敵はほとんど無警戒に進軍してくる可能性が高い。 とはいえ、いくら地方自治体が無防備地域ですよと言ったからといって、地方自治体にはそんな権限は無いわけであって、自衛隊がそれに従ういわれは無い。スターリングラード同様に、1m進んだ下がったで、バタバタ戦死者が出る、地味で嫌な戦場にご招待である。 そのうち、海上自衛隊が兵力を再編して、これまた、地味で嫌な補給線妨害をやり始めれば敵の士気は下がりっぱなしとなることは論を待たない。 伏兵で敵軍を苦しめる自衛隊(想像図) このように、無防備地域宣言は、万一、本土への上陸を許してしまった場合でも、敵を撃退する余地を残すことができる計略の一環である。 決して、特定アジアの策謀などではない。 敵国の人に、つい本音を言っちゃう海自の偉い人(想像図) SPQEにより承認 書記:総統
by soutou_d
| 2006-03-09 17:37
| 時事、政治
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