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ポータブルを携帯版と直訳すると、誤解を招くと思い、元のままである。
さて、侍道2ポータブルは、PS2の侍道2のPSPへの移植版(正確には、マイナーバージョンアップ版の「侍道2 決闘版」の移植)である。 PS2版をやりこんだ者にとっては「何を今更」という感もあるが、一点だけ、完璧にPS2版を上回る点がある。 PSP版は、メモリスティックへのインストールが可能となり、インストールすると、Loadingの待ち時間がほとんどなくなるのである。 携帯ゲーム機ということで、場所を選ばぬようにもなっており、これで、刀狂いの諸君も、人斬り依存症の諸君も、わずかな時間を利用して、蒐集や辻斬りに打ち込むことが出来るというものであろう。 ストーリーは、江戸時代末期、江戸時代なのに、なぜか南蛮との交易を許されて、街中にも普通に外人がフラフラしている町、天原にやってきた名もなき浪人の巻き起こす、ハートフル斬殺絵巻といった感じである。 天原には、奉行所、青門組、天風(遊郭)の3つの勢力があり、このうち、奉行所と青門組が、ガチで血で血を洗う抗争中である。 天風は、直接この抗争には関与しておらず、むしろ、両者があまりにもガチで殺りあい過ぎるために迷惑を蒙っている人々の代表というような立場である。 奉行所とヤクザが抗争していると聞くと、まあ、奉行所がいいやつなんだろうな、と思うかも知れぬが、そこが一筋縄ではいかぬところであり、天原を直轄地にしようという幕府の意向を知った奉行が、介入する隙を与えぬべく、なりふり構わぬ青門組殲滅作戦を実行しているため、奉行所も結構アレである。 そんなところへ、名もなき浪人がやってきて、みんなニコニコハッピーに済ますような話になるだろうか。 いやならない。 どこの勢力に加担しようが、敵に回った勢力の構成員を、斬って斬って斬りまくる展開にしかならぬわけである。 ちょっと中立でまともそうな天風であっても、「街中で奉行所とヤクザが抗争してるんで、鎮圧してきてください」と、言い方はソフトだが、その実、現場に乗り込んで、同心からヤクザから、目に付く端からブッ殺すという任務を平然と依頼してくる始末である。 そんな、GTAのサンアンドレアスもビックリの世紀末都市天原にあって、初期状態の名もなき浪人はあまりにも無力だ。 適当に斬ってるだけで勝てる相手は、オープニングイベントのチンピラ三人組ぐらいのもので、これではまずいと思って腕を上げるために道場に行けば、殺されこそしないものの、ボコボコに殴られるわ、刀は折られるわという散々な目に遭うことになる。(このゲームに慣れていれば大丈夫である) また、斬られて死ぬと、即座にゲームオーバーとなり、エンディング突入というのも、実に世紀末感漂う展開だ。 セーブは可能なので、やり直しは出来るのだが、「死んだら終わりに決まってんだろ」という開発者の主張が感じられて、いっそ、男らしい。 さんざっぱら、斬られまくって死にまくって、どうにかこうにか生き残る術を身に着けていけという、獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす的なアレであろう。 具体的に生き残る方法について、あまり詳細に説明すると、この日誌を読んで、「ここはひとつ、斬ったり斬られたりするか!」と決意を固めた者の興を削ぐことにもなりかねぬので、簡単なヒントだけ書くに留める。 まず、レベルアップして能力が上がるというような要素がない代わりに、攻撃力と防御力は、すべて刀によって決まる。 要するに、いい刀をもてば、殺しやすいし殺されにくくなる。 初期武器の無銘刀は、本腰を入れて鍛え始めると実はいいものであったことに気づくのだが、とりあえずは、それなりの得物を強奪するところからはじめるとよい。 その際、居合だの、二刀だのという、中二心に強く訴えかけるスタイルの刀は避けて、無難に、中段とか上段とか脇とかにするのがお勧めである。特に、居合は、面白いように破損するため、なれないうちはひどい目に遭う。 次に大事なのは金である。 金があれば、刀を強化できるため、その結果、斬りやすく斬られにくくなる。 基本的な手段は、奉行所か、ヤクザか、天風のハロワ担当から、日雇い仕事をもらうことだが、実入りがよくて比較的簡単、という意味では、奉行所を推奨する。 ヤクザも収入面では、並ぶか上なのだが、奉行所の仕事ではブタバコに放り込まれたりしないが、ヤクザの仕事の場合、うまくやらぬと、タイホされて、罰金をとられるか、一日休みにされるかどっちかである。 なれないうちは、奉行所に加担しておくとよい。 なお、天風は、見入りも悪いし、負担も大きいのである程度強くなるまではあんまりよろしくない。 最後に、戦闘そのものであるが、とにかく説明書を読んで「捌き」のやり方を理解し、慣れることである。 捌きに成功しさえすれば、雑魚は一撃であるし、ボスに有効打を加えるのも、捌きから入るのがもっとも簡単である。 難易度、普通、ぐらいであれば、ひたすら捌き狙いでいってもなんとかなるぐらいである。 捌いたあと、ズンバラリとブッた斬るのは、実に爽快なので、ストレス解消に、人斬り欲の充足に、大変効果がある。 こんなに愉快な、ロマンシング斬殺ゲーを放置していた余の不明を恥じる。 なお、このゲームの街角に立っている人間は、ストーリー上の重要人物であっても、基本的に、斬りかかって殺せるようになっており、また、たいていの人間は刀剣を所有しておるため、このゲームをやり過ぎると「そういえばコイツ、どんな刀を持っているんだろう」という理由で、辻斬りを開始しはじめ、まともなストーリー展開が出来なくなるという副作用がある。 まともな人間の心だけは忘れないようにしたいものだ。 せめて、エンディングを一通り見るまでは。 SPQEにより承認 書記:総統
by soutou_d
| 2009-10-13 23:11
| ゲーム
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